首・肩の緊張について

老化とはつまり細胞の酸化です。特に肩や首が緊張状態のまま慢性化してしまうと睡眠の質がかなり低下します。　首の付け根周辺に慢性緊張が起こっているのであれば、それを緩和する事で脳細胞の老化を早める因子の一つをを取り去っていると言えるでしょう。

このことだけ取ってみても、老化リスクの軽減に役立ちますが、他にも、顎周辺の筋肉群などに普段から多大な負荷がかかっているものが軽減されますので、噛む運動の質が向上します。三半規管を内部から圧するような負荷がかかり続けているような場合もよく見られますので、将来的な聴覚異常のリスクを下げることに貢献しているだろうと思われます。実際に聴覚異常が軽減されたり、メニエルの症状の軽減に寄与できています。

猫背のように見えてしまうと、どうしても実年齢よりも老けて見えてしまいます。首の前側と後ろ側の緊張と弛緩のバランスがそのような見え方の原因となります。自分の頭が下の土台の上にうまく乗っていれば、筋肉も余計に働かなくて済むのですから、肩も凝りません。普段の注意ももちろん必要ですが、ある程度状態がよくないと、自分の身体を感じることができません。肩や首が楽になってくれば、本当に健康的に見える身体を取り戻せると思います。

四十肩や五十肩などと言いますが、そもそも背中の筋肉がちゃんと仕事をしていてくれれば防げます。すでに経験のある人でも、またなる可能性がありますので同じ事です。背骨の動きの質で肩周辺の負荷は変化します。通常私たちは経験を積むほどに動きを省力化してしまいます。肩を上手に挙げるためには背中の働きが重要です。健康とは無くした時にしか意識できないものですが、痛くなって対処するより、痛くならないように対処する方が経済合理性的にも正解だろうと考えます。